はるみの「ちょっとひと言」

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はるみ知事エッセー[No.21]

母の日を前に

 先日、行事を終えて、夜遅く帰宅したときのことです。

 玄関先でふと夜空を見上げると、そこには、キラキラと輝く満天の星たち。
知事公館の辺りも大きなビルが建ち並んでいますが、珍しく澄み切った春の夜空に、とてもたくさんの星たちが輝いていました。
 そんな春の夜空を眺めながら、かつて小さかった頃、母から星座を教えてもらったことを思い出しました。星を眺めることが大好きな母は、夜空を指さしながら、「あれはしし座。ほら、その隣りで輝いているのはおとめ座よ」と次々と指さしながら教えてくれました。今でもときどき天気の良い日は、夜空を見上げて一人で楽しんでいるようです。

 母は、祖父が道庁勤めだった関係で、戦前札幌に住んでいました。
 その頃のことですから、大きな建物もあまりなく、澄み切った夜空いっぱいに広がる星は、今にも降り注ぐのではないかと思われるほど、それはそれは圧倒されるほどの輝きだったそうです。まだ、母が十代の頃の話ですから、夜空いっぱい輝く星に向かって、きっと将来のことなど少女らしい夢を祈っていたのでしょうね。
 でも、それから何十年も経って、こうして自分の娘が、同じ札幌の空の下で、知事として星を眺めるということを、当時の彼女には想像もできなかったでしょう。
 私も今、こうして札幌の夜空を眺めていると、不思議な気持ちになります。

写真:母の日を前に、すてきな花束をいただきました。 もうすぐ母の日ですね。
 ふと、母に教えてもらった星座を眺めながら、子どもたちのことを思いました。
 今度子どもたちが帰ってきたら、母みたいに星座は教えられないけれど、キラキラと輝く道内各地のお話をしようかしら。そして、彼らの大好きなカレーライスや肉じゃがを作ってあげようかしら。
 そういえば、カレーライスも肉じゃがも、母から教わった私の大好きな「お袋の味」でした。

 母を思い、そして我が子に思いを馳せる、そんな優しい気持ちにさせる春の夜空でした。

(平成19年5月11日)

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