はるみの「ちょっとひと言」

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はるみ知事エッセー[No.32]

夜空に浮かぶお月様を眺めながら

 道内各地から初雪の便りが届き、秋から冬へ、急速に季節が変わっていくのを感じています。知事公館の木々もずいぶんと葉を落とし、来館される人々も秋のなごりを惜しむかのように散策しています。

 このところ、そんな季節の移ろいをゆっくりと眺める間もなく道内外を飛び回っておりますが、それでも、ほんのひととき、季節を感じ、充実した気分に浸る時もあります。

 仕事で航空機を利用する機会が多いのですが、先日、羽田からの最終便で帰る機内から、ふと、窓の外を覗くと、そこにはまんまるなお月様が輝いていたのです。
 こんな風にお月様を眺めるのは久しぶりだわと思いながら、仕事で疲れ切った頭を休め、しばらくの間、秋の夜空に独り浮かぶお月様の幻想的な姿に見とれていました。

 「中秋の名月」はとうに過ぎましたが、一人お月見を楽しみながら、遠い昔から、人々はどれほどその姿に思いを寄せてきたのだろうかなどと考えていました。
 竹取物語やおとぎ話の昔から、満ちては欠け、欠けては満ちるお月様の姿は、人々に時の移ろいを伝えるだけでなく、絶えずその表情を変えながら、現世の儚さを教えてくれているようです。

 そんな想いに浸りながら、今度はふと、アポロ11号が月面着陸したときのことを思い出しました。
 たしか高校生の頃のことで、弟と二人して、食い入るようにテレビを見つめ、冒険心をときめかしたものでした。まだ小さかった弟は、クチに出してこそ言いませんでしたが、一時期は本気で宇宙飛行士になりたいと思っていたようです。照れ屋の弟にそんな話をすると、きっと否定するでしょうが・・・。

 夜空に浮かぶお月様を眺めながら、幻想的なかぐや姫の世界と、ふわりふわりと月面を歩いていた宇宙飛行士の姿とのギャップに一人で失笑しながらも、秋と言えば「やっぱり食欲の秋よねえー」と一人納得し、月見団子を思い浮かべていた私でした。

(平成20年10月31日)

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